2014/11/21 唾液について 柏原 菜保
寒い日が続いておりますが、体調など崩されていませんか。

さて、みなさん唾液について考えたことありますか?当たり前のように出てくる唾液ですが、お口の中で大切な働きをしてくれています。今回はそんな唾液についてご紹介したいと思います。

唾液はお口の中にある唾液腺というところから分泌されます。舌の下にある舌下腺、顎の下にある顎下腺、上の奥歯あたりにある耳下腺の3か所が主な唾液腺で、健康な人なら1日に約1.5ℓもの唾液が分泌されます。

実際、唾液にはどのような働きがあるのでしょうか?

唾液のはたらき

1.消化を助ける
唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素がデンプンを分解して糖にかえ、食べ物を体の中で消化しやすくします。
2.食べ物をまとめる
口の中で食べ物を湿らせて塊にし、飲み込みやすくしたり、むせにくくしたりします。
3.粘膜を守る
口の中の乾燥を防ぎ、食べ物などの外部からの刺激から口や喉が傷つくのを防ぎます。
4.細菌の増殖を防ぐ
唾液の中の抗菌物質がウイルスや細菌を撃退し、風邪などのウイルス感染や細菌の増殖を防ぎます。
5.虫歯を予防する
唾液に含まれるカルシウムやミネラルが、虫歯になり溶け出した歯の再石灰化を促します。
6.味を認識する
食べ物の味は舌の上に置いただけではわかりません。唾液の中に溶け出すことで甘味や苦みなど認識します。
7.口の中を掃除する
歯や舌についた食べカスや細菌を洗い流して口の中を清潔にします。
このように唾液は、お口の健康だけでなく全身の健康も守ってくれています。しかし、年齢を重ねるとともに唾液の分泌量は減少します。他にも、薬の副作用や緊張やストレス、口呼吸などにより唾液の分泌量は減ると言われています。唾液が減ってしまうと上に書いたような唾液の働きが上手く行えず、虫歯になったり口臭が出てきたりします。

唾液の分泌を良くするのに一番大事なことは、それはよく噛んで食べることです。しっかり噛んで唾液腺を刺激し唾液を分泌させましょう。
また、以下のような唾液腺のマッサージも効果的なのでぜひ試してみてください。

これから冬にかけて空気が乾燥するのでお口も乾きやすくなります。唾液の分泌を良くして風邪や虫歯、歯周病などを予防しましょう。

参考文献:8020推進法人 「歯とお口の健康小冊子」